2013年2月18日月曜日

お昼ご飯ですよ! (2009/07/29)

空心菜と牛肉の炒め、ジャワ風野菜スープ、茹でツルムラサキが机の上に並んでいる。僕は食べてしまったけれど、オンさんが散歩に出たまま帰ってこない。蝉が鳴いている。緑になびく稲の先に小さな穂が実り出したにおいを、湿った風が運んでくる。オンさんは帰ってこない。

車で探しに出ると、小川にかかった橋に腰を下ろして、なにやらノートに書き付けていた。車で帰らないかと誘ったが、もう少し・・・、と言うので、傘を渡して帰ってきた。オン・ハリ・ワフユさん、ジョグジャカルタのアーティスト。ジョグジャの郊外の村に住んで、アートでコミュニティの活性化を目指している。また、インドネシアの国民的作家プラムディア・アナンタ・トゥールの本の装丁したり、ジョグジャのストリートチルドレンを扱ったガリン・ヌグロホ監督の「枕の上の葉」ではアートディレクターもつとめている。今回は、ガムラン・エイドのイベントに参加するために来日しているのだ。 

オンさんと、24日は、奈良の東大寺、春日大社、たんぽぽの家へ。27日は、領事館員と心斎橋でブラジル料理、京都で散策。そして昨日は、神戸でアンクルンコンサートを見学。なので、今日は一休み。夕方、オンさんを駅まで送って、僕は舞踊のレッスンをしに京都へ。オンさんは、JRで神戸へ。HIROSさんと合流して、三宮で寿司を食べるらしい。今晩からは、インドの笛バーンスリー奏者のHIROSさんのところへ泊まるのだ。我が家のオンさんが泊まった部屋のクレテック(丁字タバコ)のいい香りはしばらく残るだろう。 

すると、なぜか廃品回収のトラックに乗ったおじさんともに、オンさんが帰ってきた。雨がぱらっと降ってきたのだ。なにかいいタイミングだったので、捨てるタイミングを逃していたテレビを引き取ってもらった。おじさんも喜んでくれた。来年になると、今使っているテレビも捨てないとダメになるんだろうか。日本中で捨てられるテレビは、どこへ向かうのか。そういえば、月曜日に、美術家の友人から、そういうテレビは中国へ引き取られていくんだと言う話を聞いた。循環不可能な物質に頼っている生活。全部を捨て去るのは難しいが、できる範囲でやりたいと思う。 

オンさん!お昼ご飯ですよ。

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