2013年4月2日火曜日

コンサートの翌日、ゆず畑 (2009/11/10)

日記は、ますます錯綜しますが、今日のリアルタイムの日記です。 

11月9日 
昨日は、スペース天で、「さんずいのはじまり」というコンサート。 
身体性、即興、コラボレーションを軸に活動してきたマルガサリのあらたなるステップに向けてのコンサート。ジャワの伝統曲、ディヴィド・コットロウイ、三輪眞弘、ジョンケージ、佐久間新(監修)というなんともディープなラインナップ。僕は、ジャワの伝統舞踊、「愛の讃歌」(三輪眞弘)、「SANZUI」(佐久間新)で、踊った。


「愛の讃歌」は、2進法の演算を元に構成されている。規則的な配列を下敷きにして、歌やルバーブがもう少し自由な感じで絡んでいく。特にルバーブはかなり即興的だ。舞踊は、複数で踊る場合は、規則的なパターンのパートと、即興的なパートに分かれる。ひとりで踊った先日の日本音楽学会のときは、僕はひとりで両方のパートを行き来してみた。今回は、二人だったけれど、半ば突発的に踊ることになったので、二人で即興的なパートを踊った。前日のリハで、ひとりで踊っていたときに、アカシジアというMさんが悩んでいる病気をヒントに踊ってみた。アカシジアとは、手足が、自分のもので無いような感覚になるという症状だ。僕も小中学校くらいのときに、それとはしらずに出ていた症状だった。僕の場合は、軽いもので、全然悩んだりはしていなかったのだけど・・・。「愛の讃歌」において、規則的な配列を逸脱するためには、病や感情や狂気がひとつの契機になるのではないかと思っているので、Mさんが入るのも面白い試みだと思った。実際に、後半は、自分でも思っていない方向にダンスが進みはじめ、とてもいい壊れ具合になったような・・・。 

この他の演目についての感想も書きたいが、また別の機会に。 

コンサートを聴きに、横浜からコットロウイさんが来てくれた。結局は、自分の作品にも演奏家として出演してくれた。その後、我が家へ泊った。今日は、一緒に京都へピクニックへ行った。イウィンさんはパートを休んで、ブナも保育所をさぼって一緒に行った。 

豊能の家を出て、亀岡~八木町から嵐山へ抜ける細い山道へ。紅葉を見ながら進むと、一面のゆず畑へ。民家の脇へ駐車して休憩しているとゆず畑の所有者のおじさんがやってきて、ゆずをもいでくれた。今年は豊作だそう。JR保津峡駅でちょっと休憩して、嵯峨から広沢池経由で金閣寺の方へ抜けた。そこで回転寿しの昼食。コットロウイさんははじめてで、しかもベジタリアンだったが、嬉々としてモニターを操作して、納豆、キュウリ巻き、梅しそ巻き、焼きなす、出し巻きなどたくさん食べた。北大路を経て、京都造形大学へ。山沿いの校舎を一番上まで上ると、京都市内の北部が一望できるのだ。今から20年近く前、中川真さんに連れられて、ここでビル・フォンタナのインスタレーションや鈴木昭男さんの即興を体験した。それ以来、ここは僕のお気に入りの場所になっている。白川通を南下して、永観堂へ。紅葉には、1週間早いかなという感じだったが、緑から移ろう感じがそれはそれできれいだった。永観堂から岡崎へと疎水沿いに歩いた。ここがなんとも最高だった。 

3時30分に約束があるというコットロウイさんを宿泊先の「憩いの家」へ送って行った。六条通新町にある非常にこじんまりとした外国人がたくさん泊っている宿だった。そこで、コットロウイさんと分かれ帰宅。夕食は、今朝家から徒歩1分の朝市で買った野菜と地元の鶏肉の鍋にした。もらったゆずをたっぷりしぼった。あー、おいしかった。コンサートの翌日ののんびりした1日だった。

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